幸せな記憶

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思い出しただけで、今でも幸せな気持ちになるような、そんな記憶ってありますか?


先日、すごく久しぶりの友人に会いました。
すごく古い友人で、一時期はしょっちゅうつるんで遊んでいた4人組のうちのひとりです。

お正月には初詣にいって、そのまま思い付きで山の中の温泉宿に向かったり
ダイビングの旅行にもあちこち一緒に潜りに行ったり、
私がグアムに住んでいた時には遊びに来てくれたり、
東京でもお酒を飲んだり、お芝居見に行ったり・・・

本当に仲が良くて、一緒にいるのが楽しくてたまらない、そんな4人組でした。
個別に会うこともあったけど、この4人が揃うと、
なんというか絶妙なバランスで、最高に面白くなるんです。
空気感というか。
年齢も性別も仕事も、全部バラバラの4人だったのだけど。
そういう関係って、ありますよね?


でも、誰かが結婚したり、家族や仕事の都合とかで
なんとなく一緒にいる時間が減っていき、
いつの間にか、4人で会うこともなくなってました。

 


そのうちのひとりと、本当に久しぶりに会って
近況報告のあとは、やっぱり思い出話になって。

あんなことしたよね、こんなことあったよね、
あそこ行ったときこうだったよね・・・・・
なんて。

思い出話ってなんか昔を懐かしむ、みたいで
過去を振り返る、昔は良かった、みたいな、あんまり前向きな感じがしなくて
私そんなに好きじゃなかったんです。

だけど、この時そんな話しながら、すごく幸せな気持ちになったんですよね。

人生いろいろあるけど
でも自分にはそういうキラキラした、奇跡みたいな思い出があるんだな、
思い出しただけで、今でも幸せな気持ちになるような、そんな記憶があるんだな、
なんて、思いました。

そして、人生にそんな時期があったのだから、もうすでに充分幸せだよね、
なんて、その友人と言いあって笑ったのでした。

それは別に、昔は良かった、とか、これから先をあきらめてる、とか
あれ以上幸せなことなんてもうないだろうみたいな、さめた気持ちでは全然なくて。

 

 

過去はかけがえのない資産である。
自分の過去にも価値がある。
自分が過ごしてきた人生は決してスカスカの、意味のないものではない。

何かの本で読んだ、多分フランクルか誰かの言葉を、
思い出した夜でした。

今まで、大したことしてない、ぱっとしない人生、なんて思ってたフシがあるけれど。
充分に美しくて味わい深い。
そしてそれは、今を生きてる誰もが、そうなんだと。